SEOの記事構成(アウトライン)の作り方の手順についてお伝えします。
記事構成は「目次」や「見出し」と言い換えると分かりやすいかもしれません。
で、この記事構成がダメダメだと、いくら頑張って書いても検索上位に上がらない可能性があります。
逆に、SEO を意識した記事構成になっていれば、本文が多少下手でも検索上位に表示されることがあります(実際、目次だけしか書いていない記事でも検索結果の上位にいくケースがあります)。
記事構成の作成は、最初は手間に感じるかもしれません。しかし、コツをつかんでしまえば簡単です。
これからお伝えする記事構成の作り方は僕が実際にやっている手順で、僕が教えているライターさんや、外注のライターさんにも伝えているものです。そして僕だけじゃなく、ライターさんが書いた記事でも検索順位1位を取れてます。
ということで、これからブログやサイトなどで記事を書こうとしているのであれば、まずはお伝えする記事構成の作り方を手順通りに実践してみて下さい。
1.選んだキーワードを精査する
記事を書こうとしているキーワードを精査していきます。
この場合の精査とは、以下を確認するということです。
- 月間検索ボリュームが0じゃないか
- 月間検索ボリュームが1万以上じゃないか
- サイトの成果に結びつくかどうか
月間検索ボリュームが0じゃないか
キーワードの月間検索ボリュームを調べて、0じゃないかを確認しましょう。
月間検索ボリュームとは、キーワードが毎月どれくらい検索されているかの目安を表すもの。たとえば「100」であれば、毎月100回検索されている…という目安を表す数字です。必ずしも正確な数字とは限らないので、ホントあくまで目安です。
ちなみに月間検索ボリュームはキーワードプランナーで調べられます。
キーワードプランナーは無料アカウントだと、100~1000みたいにアバウトにしか表示されません。しかし正確な数字を知る必要はないので問題ないです。
また、たまに「キーワードプランナーが見れない」という人がいます。もし見れない場合、以下の2つのツールで代用してみて下さい。
言うまでもないですが、月間検索ボリュームが0ということは検索する人がいないということです。
そのキーワードで記事を書いてもアクセスが全く集まらない=書いても誰にも読まれないということですね。
なのでこの場合は、別のキーワードを選び直しましょう。
月間検索ボリュームが1万以上じゃないか
月間検索ボリュームが1万を超える場合も、別のキーワードを選び直したほうが良いです。
というのも月間検索ボリュームが大きいと、記事を書くのが難しい場合があるからです。
月間検索ボリュームが大きいキーワードは記事が書きづらい
たとえば「ダイエット(月間検索ボリューム:10万~100万)」という一単語だけのキーワード、検索者は何を求めているでしょうか?
もちろんダイエットする方法ですが、「食事」かもしれないし「筋トレ」かもしれないし「ファスティング」かもしれません。ボリュームが大きいキーワードは、検索者が求めているものが分かりづらくて、記事を書くのが大変なんですよね。
一方、月間検索ボリュームが小さい「ダイエット 食事制限 レシピ(10~100)」というキーワードは、検索者が求めているものが分かりやすいです。食事制限中でも食べられるダイエットレシピを紹介してあげればいいわけですね。
月間検索ボリュームが大きいキーワードはライバルが多い傾向がある
月間検索ボリュームが大きいキーワードはライバルも狙っていることがあり、競争が激しい(難易度が高い)場合があります。
なので、月間検索ボリュームが1万を超える場合は、より小さいキーワードを選び直しましょう。
月間検索ボリュームが1万以上を超える記事の書き方については、今後別の記事でまとめる予定です。
サイトの成果に結びつくかどうか
月間検索ボリュームが0ではなくて、かつ1万未満であることを確認したら、サイトの成果に結びつくかどうかを考えていきましょう。
というのも、いくらアクセスを集めたところで、サイトの成果に結びつかなかったら意味がないからです。
極端な例ですが、ダイエットメルマガの読者登録をしてくれる人をサイトから集めたいのに、「薄毛」というキーワード(月間検索ボリューム:1万~10万)で記事を書いても意味がないですよね。
ただ、「2ヶ月で痩せたい(月間検索ボリューム:10~100)」というキーワードで検索した人は、ダイエットに非常に興味があると考えられます。
つまり、ダイエットメルマガの読者になってくれる可能性が高いと考えられるわけです。月間検索ボリュームは小さいですが、狙わないわけにはいきません。
そのようにサイトが目指す成果とキーワードによって、「狙うor狙わない」の判断は異なります。
月間検索ボリュームが大きいからと言って良いわけではないです。見込めるアクセスは多くないものの、サイトの成果に結びつくキーワードは存在します。そのようなキーワードは狙い目です。
以下、まとめです。
- 月間検索ボリュームが0~1万未満のキーワードを選ぶ
- かつ、サイトの成果に結びつくキーワードを選ぶ
上記のキーワードを選べたら、次に進みましょう!
2.検索順位1位~10位の記事の内容を書き出す
キーワードで検索した際に表示される、検索順位1位から10位までの記事の内容を、箇条書きで良いので書き出していきます。
というのも、検索者が何を求めているのか(記事に何を書けば良いのか)を探るためです。
検索順位で上位の記事というのは、検索エンジンが「検索者が求めているものが書かれている(検索意図を満たしている)」と判断した記事です。
つまり、それらの内容を記事に書くことで、検索上位に表示される可能性があるということですね。
もちろんパクリはダメですし、他の記事にはないオリジナリティがないとダメです。
細かく書く必要はないので、検索順位の1位から10位の記事の内容をメモ帳か何かに書き出してみて下さい。
3.検索順位1位の記事に足りない要素を調べる
検索順位1位の記事に足りない要素(内容)を調べていきます。
検索順位1位の記事というのは、言わばそのキーワードにおいて「日本で一番役に立つと検索エンジンが判断した記事」です。
しかし、1位の記事も完ぺきではありません。検索者は、1位の記事に物足りなさを感じていることがあります。
もしあなたの記事が、1位の記事に足りない要素を埋めることが出来れば、検索順位で1位を狙えるかもしれません。
なので、検索順位1位の記事に足りない要素を調べていきましょう。
調べ方は簡単で、以下の3ステップです。
- 検索順位1位の記事をクリックする
- 「戻る」ボタンで検索結果に戻る
- 「他の人はこちらも検索」を見る
「他の人はこちらも検索」に表示されているキーワードは、そのページを見た人がさらに知りたいと思って実際に検索したキーワード(1位の記事には足りない要素)だと考えられます。
上記の方法で調べたら、これもメモ帳でも何でも良いので書き出しておきましょう。
キーワードによっては、「他の人はこちらも検索」が表示されない場合があります。検索エンジンにデータがないのかもしれません。その場合、この章は飛ばしてください。
4.関連(複合)キーワードをチェックする
関連(複合)キーワードをチェックしていきます。
理由は、記事に何を書けば良いかをさらに探っていくためです。
また、関連(複合)キーワードを記事に盛り込むことで、検索エンジンに「この記事は〇〇というキーワードに詳しい」と判断される=検索上位に表示される可能性があります。
例えばですが、「食事制限 痩せない」というキーワードの関連(複合)キーワードは、以下の4つでした。
- 食事制限 痩せない人
- 食事制限 痩せない 便秘
- 食事制限 痩せない 停滞期
- 食事制限 痩せない 病気
「1」は元のキーワードと大して変わらないので無視します。
「食事制限 痩せない」というキーワードで検索した人は、他の「2」~「4」のキーワードも知りたいと思っている可能性があります。
なので、「2」~「4」を記事に盛り込み、検索エンジンに「この記事は検索者が知りたいことが網羅されている!」と判断してもらう…ということを狙っていきます。
備考:関連(複合)キーワードが多すぎる場合
関連(複合)キーワードが大量に出る場合、全部盛り込む必要はありません。
メインのキーワードとあまり関係ないキーワードもあるので、そのようなキーワードは省いてしまってOKです。
また、関連(複合)キーワードが多すぎる場合、そのキーワードのうちのどれかで記事を書いたほうが良いかもしれません。というのも、書くのが大変だからです。
例えば「ダイエット」という一単語だけのキーワードは、関連(複合)キーワードが844個もあります。
それらを一つの記事でまとめるのは流石に厳しいですし、ページが長くなりすぎて、読者も読むのが大変です。
なので、「ダイエット」という一単語だけのキーワードではなくて「ダイエット 〇〇」と2語の単語にしたり、それでも多い場合は「ダイエット 〇〇 〇〇」のように単語数が多いキーワードを選ぶと良いですね。
5.検索者が求めているものを探る
そのキーワードで検索した人が、何を求めているかを探っていきましょう。
あなたが過去にそのキーワードで検索したことがあれば、検索者が何を求めているのかが分かるかもしれません。
しかしその経験がない場合、想像するしかないです。
- 何が知りたくて検索したのか
- 何を求めているのか
- なぜそのキーワードで検索したのか
それらを探っていきましょう。
探り方は、以下のような方法があります。
- ヤフー知恵袋でそのキーワードを検索して、検索者がどんな悩みを抱えているのかを調べる
- そのキーワードで検索していそうな人が回らいにいたら、直接聞いてみる
- 検索者と同じ体験をしてみる
- サジェストを見る
サジェストというのは、検索結果の下に表示される「〇〇に関連する検索キーワード」です。
上記を試しながら、どんな内容を書けば検索者は満足するかを考えていきましょう。
備考:ペルソナについて
SEO を意識するうえで語られることの一つに、「ペルソナ(仮想人物)を設定しましょう」というものがあります。
が、僕は設定しなくて良いと考えています。なぜなら、書き手の先入観が入ってしまうことがあるからです。
ペルソナは「このキーワードで検索した人は、きっと30代男性で、仕事に悩んでいて…」みたいに想像して(もちろんリサーチしたうえで)いくのですが、それがただの先入観で、現実とはズレてしまっていることがあります。
それにキーワードを検索した人は、男性かもしれないし、女性かもしれないし、10代かもしれないし、60代かもしれないし…と、老若男女いる可能性があるわけです。
にもかかわらず「30代男性だろう!」と決めつけて記事を書いてしまうと、それ以外の人たちに向けた内容にならない=検索意図を満たすことが出来ない記事になってしまう可能性があります。
実際、僕が教えているライターさんの中には、先入観が強くて間違ったペルソナを設定する人がいました。
もちろん「どんな人が検索しているのか?」と想像して探ることは大事なのですが、無理に1人に絞る必要はないということです。
記事では「あなた」という表現を使って読者一人に話しかける書き方をするべき(読み込ませるため)ですが、どんな人が読んでも違和感のない内容および文章にすることが理想です。
6.検索者の現状と理想を考える
検索者の現状と、理想の状態を考えていきます。
というのも、良い記事とは検索者(読者)を理想の状態に変化させるものだからです。
例えば「食事制限 痩せない」というキーワードで検索した人は、現在「食事制限をしているのに、痩せないことに疑問を感じている」という状態かもしれません。
ではそのような人の理想は何か?もちろん正解はないのですが、僕なら「食事制限をしても痩せないという状態を克服して、ダイエットに成功していること」だと考えます。
そのように考えた場合、「食事制限をしても痩せない理由」だけを伝えるのではなくて、「どうしたらその状態を克服して、ダイエットに成功できるのか?」という内容まで書きたいわけです。
なので記事には、「痩せない原因別の対処法」という見出しを設けます。
例)
h1(タイトル):食事制限で痩せない場合の原因と対処法を解説
h2(見出し2):食事制限で痩せない場合の〇つの原因
h3(見出し3):便秘
h3(見出し3):停滞期
h3(見出し3):病気
h3(見出し3):(他、考えられる原因を記載)
h2(見出し2):食事制限で痩せない場合の原因別の対処法
h3(見出し3):(原因別の対処法を記載)
h3(見出し3):(原因別の対処法を記載)
h3(見出し3):(原因別の対処法を記載)
etc…
上記のようにすることで、検索者にとってより有益な内容になります。
そのような感じで、検索者の現状と理想の状態は何か?も考えていきましょう。
7.記事に盛り込む要素を整理する
検索者の現状と理想を明確にしたら、改めて記事に盛り込む要素を整理していきましょう。
整理するとは、記事に書くべき内容を決めるということです。
これまで以下のように、記事に書く内容をピックアップしてきました。
- 検索順位1位~10位の記事の内容
- 検索順位1位に足りない要素
- 関連(複合)キーワード
- 検索者が求めているもの
上記の中には、「これは検索者にとって別に必要じゃないだろ…」というものがあるかもしれません。
検索キーワードにあまり関係ないことを書いてしまうと、検索順位が上がらないケースがあります(検証済み)。
なので不要なものは排除して、検索者にとって有益な内容のみに絞っていきましょう。
8.要素に優先順位をつける
整理した要素に優先順位をつけていきます。
Googleは以下のように、検索者に対して「求めているものを素早く提供する」という理想を掲げています。
Google は、ユーザーの貴重な時間を無駄にせず、必要とする情報をウェブ検索で瞬時に提供したいと考えています。
速さとは単にページ速度だけでなく、目的を達成できる迅速な体験の提供を意味します。ユーザー体験をより快適にするために、どのように障害を取り除くかを常に考え抜く必要があります。
要は、検索者が知りたいであろう要素から先に伝えていくことが大事だということです。
例えば「食事制限 痩せない」というキーワードであれば、「なぜ痩せないのか?」がまず知りたいであろうと僕なら考えます。
なので、「痩せない原因」を最初の見出しで書きます。そしてその後に「痩せない場合の対処法」を伝えます。
難しく考えることはなく、シンプルに以下を考えてみて下さい。
9.記事構成を作る
記事構成を作っていきましょう。
これまでに書き出した要素を、目次(見出し)にしていきます。
ちなみに見出し名の付け方や書き方については、別記事『ブログの見出しの最適な付け方と書き方|検索順位アップ効果あり』で解説しているので、参考にしてみてください。
以下、記事構成の簡易的なチェックです。
- メインキーワードや関連キーワードを見出しに盛り込めているか?
- 検索者のニーズを満たす構成になっているか?
- 読み終えた後、読者は理想の状態になっているか?
- 他の上位記事よりも分かりやすい内容になっているか?
- 他の記事を読まなくても、検索者の悩みは解決するか?
- アウトラインだけを見ても内容が分かるくらいシンプルか?
また僕は記事構成を作る時点で、仮のタイトルも決めてしまいます。
タイトルの決め方は、別記事『ブログ記事タイトルの付け方|初心者が知っておくべき7つのコツ』を参考にしてみて下さい。
以上、記事構成の作り方を伝えしました。
まとめ
SEO を意識した記事構成(アウトライン)の作り方や手順は、以下の通りです。
- キーワードの月間検索ボリュームをチェックする
- 検索順位1位~10位の記事の内容を書き出す
- 検索順位1位の記事に足りない要素を調べる
- 関連(複合)キーワードをチェックする
- 検索者が求めているものを探る
- 検索者の現状と理想を考える
- 記事に盛り込む要素を整理する
- 要素に優先順位をつける
- 記事構成を作る
多少面倒に感じるかもしれません。
ただ、記事構成がしっかりしていないと、結局頑張って記事を書いても検索上位に上がらないことがあります。
そして書き直しの手間が発生するので、記事を作る前の記事構成に力を入れたほうが良いです。
なのでお伝えした手順で、記事構成を作ってから本文を書いていく癖をつけていきましょう。
一度じゃ難しいかもしれないので、この記事をブックマークして都度見返してみて下さい。
それではお読みいただきありがとうございました。