WordPressのプラグインで「これは必須だろ」というものは5つです。
ただ、どんなプラグインが良いかどうかは、あなたが使っているWordPressのテーマによって変わります。
たとえばLION BLOGというテーマは、問い合わせフォームが実装されています。なので、問い合わせフォームを作るプラグインは必要ないんですね。
そのように、使っているテーマによって必要なプラグインは異なります。
ただ僕が検証した限り、どんなテーマを使っていても「これは必須だよな…」と感じたプラグインを5つ、独自に検証してまとめました。
また、必須ではないけどおすすめのプラグインや、有名だけどおすすめしないプラグインもお伝えしているので、参考にしてみて下さい。
プラグインを入れる前に理解しておくべき3つのこと
プラグインとは、拡張機能のことです。
現在のWordPressのテーマにない機能を追加してくれるものですね。カーナビがついていない車にカーナビ機能を追加する、というイメージです。
このプラグインは便利に思えますが、注意すべきこともあります。プラグインを入れる前に、あらためて以下の3つを理解しておいてください。
1.テーマによって必要なプラグインは異なる
たとえば先ほども言ったように、WordPressのテーマによっては問い合わせフォームが実装されていることがあります。その場合は、お問い合わせフォームを作るプラグインは不要です。
そのようにプラグインを使わなくても良いケースがあります。
なのでプラグインを入れる前に、使っているテーマ(これから使おうとしているテーマ)の機能で実装出来ないか?を確認することが大事です。
別の記事でWordPressのおすすめ無料テーマを紹介しています。よければ『【2019年】WordPressの無料テーマおすすめ11選|日本語&レスポンシブ』を参考にしてみて下さい。
備考:サーバーによっても必要なプラグインは異なる
僕がおすすめしているエックスサーバーには、デフォルトでセキュリティ機能が備えられています。
たとえばパスワード総当たり(ブルートフォースアタック)を防ぐ機能も備えられているので、それを防ぐプラグインは不要です。
あなたが使っているサーバーにはどんな機能があるのかも確認しておきましょう。
2.プラグインを入れすぎるとエラーの原因になる
プラグインには、日本製のものもあれば海外製のものもあります。
同じ国で作られたプラグインでも、作者が違うこともあります。それらのプラグインは、互換性が保証されていないこともあるんですね。
なので、複数のプラグインを一緒に入れると正常に機能しないことがあります。
3.プラグインを入れすぎるとページの表示速度が遅くなることがある
たとえば、有名なプラグインの「Contact Form 7」を入れて検証したところ、僕のサイト全体のページスコアが99/100から70/100にまで落ちました(PageSpeed Insightsで検証)。
表示速度が遅いページは読者をイライラさせるだけですし、離脱されるかもしれません。
プラグインは必要最低限のものだけを入れる
なのでテーマの機能と照らし合わせながら、必要最低限のプラグインだけを入れることをおすすめします。
ということで、これからお伝えするプラグインを参考にしてみてください。
WordPressの必須プラグイン5選
僕が必須だと考えているプラグインは、以下の5つです。
- Akismet
- Edit Author Slug
- EWWW Image Optimizer
- Google XML Sitemaps
- BackWPup
一つずつ紹介します。
Akismet
Akismetは、スパムコメントを自動で削除してくれるプラグインです。
WordPressでコメントを公開している場合は、必ずと言っていいほどスパムコメントがつきます。それらを手動で削除するのは手間です。
なので、Akismetを使ってスパムコメントを自動的に削除して、効率化を図ることをおすすめします。
設定はちょっと面倒ですが、一度設定してしまえばあとは放置で大丈夫です。ページ表示速度も遅くなりません。
スパムコメントを自動で削除するWordPressのテーマは僕が調べた限りないので、Akismetは必須ですね。
インストールと設定については以下の記事を参考にしてみて下さい。
Edit Author Slug
Edit Author Slugは、サイトのURLに表示されるユーザー名を変更することが出来るプラグインです。
WordPressはデフォルトだと、ログイン時に使用するユーザー名が誰にでも分かる状態になっています。
サイトの乗っ取りを防ぐためにも、Edit Author Slugをすぐにインストールして有効化することをおすすめします。これもWordPressのテーマだけではどうにもできないので。
Edit Author Slugの設定は簡単なので、数分で完了すると思います。
こちらもインストールと設定方法については、以下の記事を参考にしてみて下さい。
EWWW Image Optimizer
EWWW Image Optimizerは、WordPressにアップロードした画像を自動で圧縮してくれるプラグインです。
画像のファイルサイズが小さくなるので、ページの読み込み速度が速くなる効果が期待できます。
ページの表示速度が遅いと、検索順位が低くなる可能性があります。なので、少しでも画像のファイルサイズを小さくしておきましょう。
くどいようですが、画像を圧縮してくれる機能があるWordPressのテーマは(僕が調べた限り)ないです。なので、必須ですね。
インストールと設定は以下の記事を参考にしてみて下さい。
ただ弱点として、EWWW Image Optimizerは圧縮率が低いんですよね。画像によっては、2%しか圧縮されないこともあります。
なので僕は「TINYPNG」という無料サービスを併用しています。TINYPNGは画像を圧縮してくれる無料ツールで、画像によっては70%近く圧縮されることもあります。僕はこれで画像を圧縮してからWordPressにアップロードしています。
画像を圧縮するプラグインは他にもあるのですが、圧縮できる画像の数が制限されていたり、有料だったりするのでおすすめはしません。
EWWW Image Optimizer + TINYPING という画像の圧縮の仕方が、手間はかかりますがおすすめです。
EWWW Image Optimizerは、画像に含まれる位置情報や撮影日時などの情報も削除してくれます。なので、TINYPNGだけじゃなく、併用することをおすすめします。
Google XML Sitemaps
Google XML Sitemapsは、XMLサイトマップを自動で作成&更新してくれるプラグインです。
XMLサイトマップとは、サイト内の各ページのURLや更新情報などをまとめたXML形式のファイルのことです。
分かりやすく言うと、検索エンジンがどんなサイトなのかを把握しやすくするためのものですね。XMLサイトマップがあれば、検索エンジンにサイトを発見してもらいやすくなります。
もっと分かりやすく言うと、サイトをいち早く検索結果に表示させて、検索結果上位を狙っていくために必須となるのがXMLサイトマップです。
XMLサイトマップを自作すると大変だし、テーマでどうにかできるものでもないです。なので、Google XML Sitemapsも必須ですね。
以下の記事を参考にして、設定してみて下さい。
BackWPup
BackWPupは、WordPressのバックアップが取れるプラグインです。
一部のレンタルサーバーにもバックアップ機能はありますが、100%バックアップしてくれるわけではないんですよね。
大切なデータを消さないためにも、BackWPupでバックアップを取っていきましょう。
こちらも以下の記事を参考にして、設定してみて下さい。
必須ではないけどおすすめのプラグイン4選
次に必須ではないけど、必要なら入れても良いプラグインを4つお伝えします。
- AddQuicktag
- Broken Link Checker
- Caldera Forms
- Classic Editor
これも一つずつ紹介します。
AddQuicktag
AddQuicktagは、記事内の装飾を追加することが出来るプラグインです。
「太字にする」とか「下線を引く」とか、「マーカーを引く」とか「吹き出しを入れる(別プラグインが必要)」いった装飾が、記事作成画面から出来るように設定できます。
が、僕は必要性は感じませんでした。ごちゃごちゃ装飾しても見にくいだけですし。
なのでもし現在、記事を作る際に「いちいち装飾するの手間だな~」と感じていたら、インストールを考えてみて下さい。
Broken Link Checker
Broken Link Checkerは、サイト内に貼ったURLのリンク切れを、自動で調べてくれるプラグインです。
自動なので楽なのですが、ページの表示速度が遅くなるんですよね。
また、手動ですけど「リンクチェッカー」を使えばリンク切れは調べられます。なので、必須とは言えないというのが僕の考えです。
リンク切れは毎日確認するものじゃないので、月1くらいでリンクチェッカーを使って調べることをおすすめします。
Caldera Forms
Caldera Formsは、問い合わせフォームを作れるプラグインです。有名な「Contact Form 7」よりもおすすめです。
というのも、僕が検証したところContact Form 7は、サイト全体のページの表示速度が遅くなったんですよね。PageSpeed Insightsのページスコアが99/100から70/100にまで落ちました。一方、Caldera Formsはページスコアは落ちませんでした。
ただ、WordPressのテーマによっては問い合わせフォームが実装されているものもあります。
もしテーマの機能で問い合わせフォームが作れる場合は、このプラグインは不要です。
Caldera Formsのインストールと設定は、以下の記事を参考にしてみて下さい。
Classic Editor
Classic Editorは、旧編集エディターが使用できるようになるプラグインです。
WordPressのバージョンが5.0以上だと、Gutenbergという新編集エディターがデフォルトになっています。
もしGutenbergが使いにくい場合は、Classic Editorをインストールして使ってみて下さい。
有名だけどおすすめしない7つのプラグイン
さて最後に、いろんなサイトで紹介されているけど、ぶっちゃけ必要ないよねというプラグインをお伝えします。
- All In One SEO Pack
- JetPack
- PS Auto Sitemaps
- PuSHPress
- TinyMCE Advanced
- W3 Total Cache
- WP Social Bookmarking Light
これも一つずつお伝えします。
All In One SEO Pack
All In One SEO Packは、SEO用の機能が一通りそろったプラグインとして紹介されることがあります。が、ぶっちゃけ不要です。
All In One SEO Packの機能の一つである、「各ページごとにメタキーワードを設定できる」というものは、現在は必要ありません。なぜなら、検索順位のランキングにメタキーワードは使っていないとGoogleが公表しているからです。
また別の機能の「各ページごとにメタディスクリプションを設定できる」というのも、最近のテーマではデフォルトで実装されている機能です。
さらに別の機能として「XMLサイトマップが作れる」というのもありますが、別のプラグイン「Google XML Sitemaps」で十分です。
そして何より、僕が検証したところAll In One SEO Packをインストールしたら、以下のようにページの表示速度が落ちました。
- PageSpeed Insightsのページスコア:99→86
- WebPagetestでロード時間計測:1.842秒(A)→1.931秒(B)
なので、おすすめしません。
JetPack
アクセス解析やSNS自動共有など、機能が豊富なプラグインです。
が、JetPackの機能はWordPress運営において必須じゃないですし、サイトの表示スピードが落ちます。
僕の別ブログで検証したところ、PageSpeed Insightsのページスコアが99/100から86/100まで下がりました。
なので、これもおすすめしないです。
PS Auto Sitemaps
サイト上に、HTMLサイトマップを自動で作成&更新してくれるプラグインです。
HTMLサイトマップとは、読者にどんなサイトなのかを分かりやすく伝えるために、各ページのリンクをまとめたページのことです。一見役に立ちそうなプラグインですが、これも不要です。
理由は以下の2つです。
- 作成されるサイトマップが見にくい
- サイト全体のページの表示速度が遅くなる
それにHTMLサイトマップはSEOに効果はないと、Googleのジョン・ミューラー氏も言っています。
PuSHPress
公開した記事を検索結果に素早く表示してくれるプラグイン、と紹介されることがあります。が、僕は効果を感じられなかったので使ってないです。
僕が検証したところPuSHPressを使っても、記事公開から検索結果に表示されるまで29時間以上かかることがありました。
同じようなプラグインで「WebSub/PubSubHubbub」がありますが、これも検証したところ39時間以上かかることがありました。
記事を公開してから検索結果に表示されるまでの時間には、ばらつきがあります。
他のサイトでは「PuSHPressを使えば一瞬で検索結果に表示されます」みたいに解説されていましたが、ウソですね。
検索結果にいち早く表示させたいなら、サーチコンソールのFetch as Googleを使って手動でGoogleにURLを送信したほうが良いです。記事が3つしかない僕の別のブログで検証したところ、Fetch as Googleを使って2分~5分後には検索結果に表示されました。
なので、PuSHPressはおすすめしません。
ちなみに記事が表示されるまでの時間は、以下の方法で検証しています。
- 記事を公開したら「info:ページのURL」で検索
- 一定時間ごとに「info:ページのURL」で検索
- 「info:ページのURL」で検索して記事が表示された時間を計測
- 「表示された時間」から「公開時間」を引いて計算
TinyMCE Advanced
表の作成、フォントサイズ変更、背景色変更といった装飾を、記事作成画面から簡単にできるようにするプラグインです。
が、僕は必要だと感じたことはありません。「表を作るためにインストールしよう」と説明されることもありますが、エクセルやスプレッドシートの表をコピペすればプラグインなしでも表は作れます。
参考:WordPressの表の作成はエクセルかプラグインがおすすめ
W3 Total Cache
キャッシュ系プラグインです。が、不具合が起こりやすいのでおすすめしません。
WP Social Bookmarking Light
ツイッターやフェイスブックなどのSNSのボタンを実装できるプラグインです。が、不要です。
もちろんSNSはサイトのアクセスアップに欠かせないのですが、最近のテーマにはSNSボタンは実装されています。
プラグインを入れるくらいなら、SNSボタンが実装されているテーマを使うことをおすすめします。
プラグインを入れる前にテーマの見直しをする
以上、必須プラグイン5つとおすすめのプラグイン4つ、そしておすすめしないプラグインまでお伝えしました。
プラグインをたくさん入れる必要があるということは、そもそもWordPressのテーマが多機能ではない証拠であるとも言えます。
なので、プラグインを入れる前に、まずは使っている(使おうとしている)テーマの機能を見直すことをおすすめします。
現在は、高機能かつページ表示速度が速いテーマがありますからね。ちなみにこのブログでは、僕は5つしかプラグインを入れていません。
繰り返しますが、プラグインの入れすぎはページが重くなったり、エラーになったりする原因になります。
プラグインはたくさん入れれば良い、というものではないので、厳選して入れていきましょう。
それではお読みいただきありがとうございました。